「栗(九里)より(四里)うまい十三里」。
川越から江戸までは陸路で約13里あります。
18世紀末に江戸で焼き芋が流行し、川越のお芋の評価が高まりました。
石焼いもは、よく耳にしますが、つぼ焼きのお芋を食べたことがありますか?
川越で唯一、壷で焼いたお芋を食べることのできる『平本屋』さんに行ってきました。
『平本屋』さんは、本川越から徒歩10分ほど。うなぎで有名ないちのやさんの並び、川越日高線沿いにあります。
昔ながらの小さな店舗の前にはたくさんのさつまいもの箱が積み上げられています。
壷の中で220℃で焼き上げるホクホクのお芋
『平本屋』さんでは、茨城産の「紅あづま」を使用しています。
ホクホクとネットリの中間くらいで関東では大変人気のあるのサツマイモの品種です。
このサツマイモを焼くのは、石ではなく壷です!!
サツマイモを昭和24年(1949)の創業時からずっと使われている陶器の壷につるして行きます。
壷には30本ほどのサツマイモを吊るすことができます。
壷の底にあるのは、コークスと炭を混ぜたもの。
壷の内側には漆喰が塗られており、220℃でまんべんなくサツマイモを焼き上げていきます。
「今日は、病院からの注文でさっきたくさん出ちゃったところなんだ」と店主の平本さん。
とても気さくにお話してくれます。
病院のお見舞いとして買いにこられる方も多いとか。
「焼けてるかな」と壷の中をチェックしてくださったところ、ちょうど焼きあがったところでした。ラッキー!!
持ち帰りで2本包んでいただきました。
店頭にはベンチも用意されてるので、買ってすぐ食べることができますよ。
持っているのが大変なほどアツアツです。
「アツッ、アツッ」と持ちかえながら食べるのも風情があっていいですね。
『平本屋』のつぼ焼きイモは皮ごと食べるのがおすすめ
『平本屋』さんの店頭に「さつまいも豆知識」という貼り紙が貼ってあります。
その中にこんな豆知識を発見。
美容が気になる女性に不足しがちな栄養素といえば、カルシウムが挙げられますが、いも類の中でもさつま芋はカルシウムが豊富で、特に皮部には肉質部の5倍程度の濃度で含まれています。
したがって、さつま芋は皮ごと食べることをおすすめします!
『平本屋』さんのサツマイモは、壷の中で焼いているのでまんべんなく熱が行き渡り、皮が焦げていません。
なので、皮ごと食べるのがおすすめです。
早速いただいてみます。
二つに割って見ると、中の果肉は鮮やかな黄色。
皮は香ばしく、身はホックホクで甘くてとても美味しいです。そして繊維質が少なくとても食べやすいです。
前回いただいたときはもっとシットリとした食感で真ん中に密のようなものがあった気がします。
時期によっても食感が違ってくるようです。
カルシウムの他にも食物繊維や、ビタミンC、Eが豊富に含まれていてとってもヘルシー!!
川越『平本屋』の営業時間、アクセスなど
[平本屋]
住所 埼玉県川越市松江町1-23-1
営業時間 10:00~18:00
定休日 不定休
アクセス
【徒歩で】
・西武新宿線「本川越駅」から徒歩10分
・東武東上線「川越市駅」から徒歩13分
・JR/東武東上線「川越駅」から徒歩18分
【バスで】
・東武バスウエスト 川越06「下松江町」下車、徒歩1分
・東武バスウエスト 川越08「松江町一丁目」下車、徒歩2分
・東武バスウエスト 若02「蓮馨寺」下車、徒歩3分
※生芋の販売や、地方配送もやっています。