県指定史跡内にあり、川越城の遺構を残す「初雁公園」
昭和26年に完成した「初雁公園」は、プールや球場もあり多くの市民の方たちに親しまれてきました。
平成31年3月に城址公園化に向けて「川越市初雁公園基本計画」が策定され、歴史ある遺構を守り往時の雰囲気を体感できる「歴史が人を結ぶ公園」へと生まれ変わりました。
『初雁公園本丸御殿周辺広場開園式典』の様子
『初雁公園本丸御殿周辺広場開園式典』が2022年11月30日(水)に開催されました。
式典は、主催者挨拶から始まり、事業経緯の説明、来賓の方々の祝辞・紹介とつづき、テープカットが行われました。
そして、記念イベントとして行われた「川越藩火縄銃鉄砲隊保存会演武」
城門付近(?)で火縄銃鉄砲隊の演舞許可どりをするところから始まり、火縄銃鉄砲隊が入場
号令とともにドドンと腹に響き渡る火縄銃の音。見事な演武を披露してくださいました。
なんと火縄銃はすべて江戸時代の本物とのことでした!
最後に、川越市の友好都市である福島県棚倉町から寄贈された「しだれ桜(三春桜 子孫木)」の記念植樹が行われました。
三春桜は国の天然記念物に指定されてから今年でちょうど100周年とのこと、川越市と同い年なのです。
いずれ綺麗な花を咲かせ、市民の暮らしを見守ってくれるに違いありません。
初雁公園本丸御殿周辺広場 どうかわったの?
新しく生まれ変わった「初雁公園本丸御殿周辺広場」
発掘調査により出土した北門の柱跡の位置が広場の入り口となりました。
入り口から本丸御殿前までつづくアスファルトは、土の色に近い色の舗装となっています。
入り口(北門跡)を入った先には土塁の地層が確認されており、その場所には盛り土により1mほどの高さの土塁が再現されました。
実際には4mほどの高さの土塁があったのではないかとのことでした。
御殿前は明治時代の写真をもとに地盤を整え、以前より50cmほど地盤が高くなりました。
上の2枚の写真を見比べるとわかるかと思いますが、地盤が高くなったことにより本丸御殿入り口の階段がなくなっています。
御殿の隣には、発掘調査で見つかった拾人部屋の基礎跡などを調査・分析することにより「拾人部屋」の建物が復元されました。
休憩所として使用することができます。
「拾人部屋」の目の前に市制施行100周年を記念した三春桜が植樹されています。
本丸御殿等の歴史高い遺構ある公園が歴史を学び、体感する場となり、また、緑のオープンスペースが新たな市民の憩いの場となり、これからの歴史を紡いでいくことでしょう。
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