川越にある『仙波東照宮』は、日光・久能山と並ぶ日本三大東照宮の一つです。
喜多院の南側に隣接しています。
仙波東照宮の御祭神・御利益
仙波東照宮の御祭神は徳川家康。
元和2年(1616)に亡くなった家康公は、久能山東照宮に埋葬されたのち、一周忌を経た元和3年(1617)、日光山に改葬される際、川越の喜多院に寄り、天海僧正が導師となり法要が行われました。そのことから境内に東照宮が祀られ、寛永10年(1633)に「仙波東照宮」が建立されました。
寛永15年(1638)の「寛永の大火」と呼ばれる大火事により延焼し、徳川家光の復興の命により寛永17年(1640)に竣工したのが現在の本殿となります。
ご利益は、「出世開運」、「商売繁盛」など。
仙波東照宮の境内を歩いてみました
仙波東照宮の入り口にある国指定重要文化財の「随身門」をくぐりぬけます。
参道をまっすぐすすむとあらわれる「石鳥居」。
こちらも国指定重要文化財に指定されています。
石鳥居をくぐりぬけ、まっすぐ進むと本殿へと続く階段があります。
階段を登りきったところに、徳川家の家紋「葵紋」が施された真っ赤な正門があらわれました。
「水戸黄門」の見せ場で登場する印籠についている家紋ですね。
見覚えがあります。
こちらの門は、日曜・祝日の9:00~16:00のみ開放されます。
門の隙間から見えるのは拝殿です。
拝殿の手前には左右に狗犬が並んでいます。
拝殿の奥に本殿がありますが、本殿へ入るための門は閉ざされており、祭事のあるときしか参拝することができません。
拝殿と本殿のまわりには、36基の石灯篭が配置されています。
いずれも歴代城主奉献の由緒ある石灯籠です。
厳島弁財天
正門を入って右側にある女坂を下りていくと、「厳島弁財天」があります。
厳島弁財天のまわりの池にはホタルが生息し、毎年5月下旬から7月にかけてはホタルの鑑賞を楽しむことができます。
「あんたがたどこさ」発祥の地?
仙波東照宮は、童謡「あんたがたどこさ」発祥の地ともいわれています。
あんたがたどこさ 肥後さ
肥後どこさ 熊本さ
熊本どこさ 船場(せんば)さ
船場山には狸がおってさ
それを猟師が鉄砲で撃ってさ
煮てさ 焼いてさ 食ってさ
それを木の葉でちょいとかぶせ
この歌詞に出てくる「船場山」が仙波山、「狸」が徳川家康なのではないかともいわれています。
明治の幕末に、薩長連合軍が倒幕運動のために川越の仙波山に駐屯していたときに、付近の子供たちがどこからきたのか尋ねる様子が歌詞に描かれているという説があります。
仙波東照宮の御朱印
仙波東照宮の御朱印は、階段下にあるおだんご屋さんで販売されています(書置きのみ)。
御朱印帳に記帳していただきたい場合は、「川越八幡宮」にて受付しています。
川越 仙波東照宮 詳細
住所 埼玉県川越市小仙波町1-21-1
アクセス
・西武新宿線「本川越駅」から徒歩で7分
・東武東上線/JR埼京線「川越駅」から徒歩で6分
・東武東上線/JR埼京線「川越駅」または、西武新宿線「本川越駅」から
小江戸巡回バス乗車、「喜多院」下車
・東武東上線/JR埼京線「川越駅」または、西武新宿線「本川越駅」から
小江戸名所めぐりバス乗車、「喜多院前」下車
あまり知られていない徳川家ゆかりの仙波東照宮。
近くには喜多院もあります。是非訪れてみてください。