川越市指定有形文化財である田口家住宅。
「百足屋(むかでや)」という屋号で寛永16年(1639年)に創業され、糸や組紐の販売、鰹節問屋として人々に親しまれてきました。
その『百足屋』が2021年3月8日(月)、小江戸川越らしい和のお稽古事を体験できる場としてオープンしました。
『百足屋(むかでや)』
![百足屋(田口家住宅)](https://kawagoe-blog.com/wp-content/uploads/2021/03/2021_0309_01.jpg)
『百足屋』は、小江戸川越のシンボル「時の鐘」からほど近くのかぎ曲がりの通りに面しています。
川越市役所と「いちのや」のちょうど中間あたりといったほうがわかりやすいでしょうか。
明治29年12月に建てられた「店蔵」、明治41年5月に建てられた「内蔵」、昭和3年6月に建てられた「外蔵」があり、
もっとも古い「店蔵」は川越市の市指定文化財建造物に指定されています。
瓦には創業者である田口吉兵衛の「吉」の文字がデザインされています。
今でも現役の赤い丸ポストが目印です。
古民家でくつろぎの和スイーツも
![百足屋(田口家住宅)](https://kawagoe-blog.com/wp-content/uploads/2021/03/2021_0309_03.jpg)
玄関から建物の中へ入ると、店蔵の裏にはいくつかの和室が並んでいます。
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![百足屋(田口家住宅)](https://kawagoe-blog.com/wp-content/uploads/2021/03/2021_0309_04.jpg)
こちらの和室で和スイーツをいただくことができます。
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「自分で点(た)てる河越抹茶と季節の上生菓子のセット」
「お芋と白玉あずきの和風パンケーキ」
「河越抹茶のアイスクリーム」
などの和のスイーツメニューが並ぶなか選んだのは
![百足屋(田口家住宅)](https://kawagoe-blog.com/wp-content/uploads/2021/03/2021_0309_08.jpg)
お芋やたまご煎餅、白玉団子などを抹茶チョコレートにつけていただく
「お濃茶のチョコレートフォンデュ(河越煎茶付)」
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アイス最中は川越城の形をしています。
とても川越らしい一品です。
![百足屋(田口家住宅)](https://kawagoe-blog.com/wp-content/uploads/2021/03/2021_0309_10.jpg)
アツアツのお抹茶の中につけていただきます。
渋みのきいた濃厚な甘さです。
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川越城も緑色の瓦屋根に・・・
![百足屋(田口家住宅)](https://kawagoe-blog.com/wp-content/uploads/2021/03/2021_0309_12.jpg)
最後に余った抹茶にミルクを注いで「抹茶ラテ」としていただくことができます。
伝統的な建物の中を見学
カフェを楽しんだあとに伝統的な建物の中を見学させていただきました。
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廊下の格子戸は明治時代の物。
おわかりいただけますでしょうか、波打ったガラスがはめこまれていて外の景色が少し歪んで見えます。
そして廊下の向こう側に見える幅が細めの扉を開けてみると
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![百足屋(田口家住宅)](https://kawagoe-blog.com/wp-content/uploads/2021/03/2021_0309_15.jpg)
なんとそこは電話ボックス!!
「使ってみてもいいですよ」とおっしゃっていただけましたが、使い方なんてわかりましぇん。
向かって右側についているハンドルをぐるぐるとまわすと「ジリリ・・・」と大きな音が鳴り響きました。
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黒電話だったら使いこなせるんですけどねぇ
「内蔵」は着物レンタルスペース
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![百足屋(田口家住宅)](https://kawagoe-blog.com/wp-content/uploads/2021/03/2021_0309_16.jpg)
「内蔵」の重厚な観音開きの戸の中にある格子戸の向こう側は
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レンタル着物のお部屋になっていました。
レンタル着物スペースは、女性用のお部屋が1階、男性用のお部屋が2階になっています。
2階にもあがらせていただきました。
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男性物の着物の脇には歴史のありそうな古い箪笥が並んでいます。
こちらは歴代のお嫁さんが嫁入り道具として持ってきたもので一つ一つ年代の違うものだそうです。
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鏡もとても古いもののようです。
こちらのレンタルスペースに『きものや沙羅』さんが入って着付けをしてくれるということでした。
![きものや沙羅](https://kawagoe-blog.com/wp-content/uploads/2019/10/0812_06-2.jpg)
![きものや沙羅](https://kawagoe-blog.com/wp-content/uploads/2019/10/0812_06-2.jpg)
「店蔵」は地域の名品をセレクトして販売
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![百足屋(田口家住宅)](https://kawagoe-blog.com/wp-content/uploads/2021/03/2021_0309_22.jpg)
そして、川越市指定有形文化財建造物に指定されている「店蔵」
「店蔵」では地域の名品が販売されています。
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![百足屋(田口家住宅)](https://kawagoe-blog.com/wp-content/uploads/2021/03/2021_0309_24.jpg)
川越唐桟もありました。
そしてその横には
![百足屋(田口家住宅)](https://kawagoe-blog.com/wp-content/uploads/2021/03/2021_0309_25.jpg)
![百足屋(田口家住宅)](https://kawagoe-blog.com/wp-content/uploads/2021/03/2021_0309_25.jpg)
7段飾りのお雛様が飾られていました。
慶応3年に江戸の十軒店(今の中央区日本橋室町)で購入され、新河岸川の舟運によって運ばれてきたお雛様ということでした。
田口家では、「丈夫でこころの優しい人に育ち長生きしてほしい」という願いから、男の子も桃の節句を祝い、ひな祭りを行っているとのことでした。
和のお稽古ごとが楽しめる空間に
『百足屋』では、和のお稽古ごとを楽しめる和の空間を随時設けていく予定とのことでした。
今なお川越に根付いている華道・茶道・日本舞踊、そば打ち体験などもいずれできるようになるとのことです。
『百足屋(むかでや)』店舗概要
[百足屋]
【住所】埼玉県川越市松江町2-5-11
【電話】049-292-0075
【営業時間】10:00~17:00
【アクセス】
・西武新宿線「本川越駅」から徒歩15分ほど
・東武バス「松江町二丁目」 バス停すぐそば