【川越】文化創造インキュベーション施設『コエトコ』がオープン！「旧川越織物市場」が復元され、クリエイターの夢や希望や情熱が集まる新名所に

文化創造インキュベーション施設『コエトコ』が2024年4月2日（火）にオープンしました。

『コエトコ』は、旧川越織物市場と旧栄養食配給所の建物を復元・活用した施設で、クリエイターが活動する拠点として誕生しました。

『コエトコ』の入り口が面しているのは立門前通り。

蓮馨寺を背に立門前通りを進み、大正浪漫夢通りと交差する交差点を直進し、少し進んだ左側になります。

旧川越織物市場とは

川越織物市場は明治43年に川越商業会議所（現在の川越商工会議所）によって織物取引の場として開設されました。

中庭をはさんで東西2棟の市場棟が並び、木造織物市場建築として様々な特徴を残す産業遺構として希少性の高い建物となっています。

川越市立博物館には1/20スケールの復元模型が展示されており川越織物市場の当時の姿を見ることができます。

旧栄養食配給所は川越織物工業組合が昭和9年に設立した共同炊事場で、近隣の中小織物工場へ給食を配給していました。

大正8年に川越織物市場が閉鎖されてからは栄養食配給所の職員の住居として利用されていました。

川越織物市場、および栄養食配給所は平成17年に市の有形文化財に指定されています。

文化創造インキュベーション施設『コエトコ』

「コエトコ」のロゴマークは、正方形の組み合わせだけで作られています。垂直線と水平線だけで構成された造形は、織物の縦糸と横糸から着想を得ました。
それは、ここがかつて「織物市場」として栄えた歴史をふまえたものです。

川越市公式HPより

『コエトコ』という名称には、今あるものを「越え（コエ）る場所（トコ）」という意味が込められています。

『コエトコ』の施設内は

• 交流エリア
• 展示エリア
• 創業支援エリア

の3つのエリアから構成されています。

交流エリア

立門前通りに面しているのは交流エリア。カフェとして活用し、クリエイターと来訪者・地域の交流を促進するエリアとなっています。

一番街に店舗を構える『cafe Crescent』の2号店『cafe Crescent -ichiba-』が店舗をかまえています。

くわしくはコチラ

展示エリア

カフェの隣には人造石洗い出し仕上げでつくられた看板が素敵な「栄養食配給所」が復元されています。

「栄養食配給所」の炊事場には7基のカマドが設置されています。最盛期には19工場408人分を配給したとの記録があります。

「栄養食配給所」を出てさらに進むと、正面にはインフォメーションカウンターがあります。さらに奥へと進むと

中庭をはさんで右側が旧川越織物市場東棟、左側が旧川越織物市場西棟となっており、西棟の一番手前の復元展示室には

当時の居室の様子が忠実に復元されています。

創業支援エリア

旧川越織物市場東棟、西棟からなる創業支援エリア。

建物の整備は「全解体修理」が採用され、一度すべての部材を手作業で取り外した後に部材を補修、再度組み立てが行われています。以前は東棟と西棟の間に渡り屋根（？）のようなものがありましたが、構造の詳細不明の為、復元にはいたらなかったそうです。

2階の屋根は瓦葺き、1階はトタン屋根の大きな木造2階建ての長屋です。

12のクリエイターオフィスが入居しているエリアです。

「合同会社 笑足屋（わらじや）」さんのオフィスを覗かせていただきました。

「一生、笑って歩けるカラダつくり」をモットーに、布やプラスチックロープのわらじ、草履、サムライサンダルなどを制作する工房です。
一つ一つの作品から手作りの温かみが伝わってきます。今後、イベントでのワークショップの開催も予定されているとのことでした。

クリエイターの夢や希望や情熱が集った歴史ある市場建築、かつてのにぎわいが戻ってくるに違いありません。

『川越市文化創造インキュベーション施設（コエトコ）』施設概要

[川越市文化創造インキュベーション施設（コエトコ）]